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私と知的財産との出会いは比較的遅く、大学を卒業した後でした。それまでは知財には全く興味がなく、特許とは早口言葉で口にするぐらいでした。企業に入社して最初に配属されたのが知的財産部だったのです。そこでは、主に特許ライセンス交渉等の業務や中間処理業務を担当させて頂きました。

ここでの経験が私の今後の知的財産に対する姿勢の基礎となったことは間違いありません。つまり、最初に特許を扱ったのが権利行使の場面であったことから、特許権として登録されるのがゴールではなく、むしろ権利化されて、ようやく権利行使というゴールに向かうスタートラインに立つことができたのだと考えました。このため、中間処理業務において権利化を目指す段階でも、権利化した後のことを考えながら、補正で不要な限定をしていないか、意見書の記載によって限定的に解釈されないかなど注意しています。

その後、特許事務所に入ると、中間処理だけではなく新規の明細書作成まで手掛けるようになりました。ここでも、権利行使のことまで考えながら、なるべく広い権利範囲をサポートできるように、また従来技術と差別化できるように、明細書を多面的に記載するよう心掛けています。

さらに、弁理士資格を取ると、侵害訴訟の補佐や無効審判事件の代理等、裁判所や特許庁での係争案件を数多く担当し、実際の権利行使の場面における様々な経験を積ませて頂きました。

当事務所は、これまでの経験を活かし、皆様に効果的な知的財産権戦略及び対策並びに権利化サポート業務を提供させて頂きます。

所長　磯田　志郎